「下町ロケット」を読んで池井戸潤作品に嵌まる

今年も第146回の芥川・直木賞の受賞者の発表がありました。
芥川賞受賞者2名の内の一人、田中慎弥さんが話題になっていますね…

そんななか、昨年の話で恐縮ですが、第145回直木賞受賞作の池井戸潤さんの「下町ロケット」が気になっていながらずっと読めずにおり、昨年の暮れにやっと読む事ができました。
元日本のロケット開発の研究開発者が、父親の中小企業を継ぎながらもロケットの主要部品の開発に自分の夢を掛けるといった物語です。(ちょっと簡単に要約し過ぎですが…)
夢と現実、理想と日常のなかで気持ちが揺れ動き、さまざまな人たちや場面が交錯しながら進んで行くストーリーの展開は、どきどきしたり、わくわくしたりの連続で完全に自分が入り込んでしまっていました。
小説のなかで交わされる様々な会話や交渉事、人間の気持ちの動きなどに怒りが込み上げたり、登場人物の言葉に涙が出たりと、日常の自分の生活のなかで感じている事と重なる部分も多々有り、自分自身の出来事のように感情が動いていました。
日常のなかで見られるちょっとした事柄のディテールがきちっと押えられている事に、驚きます。
次の展開が気になって気になって仕方のない小説でした。

その後、池井戸潤さんの他の作品も読みたくなり、建設談合を題材にした「鉄の骨」、大企業の不正に挑む運送会社の2代目社長を描いた「空飛ぶタイヤ」(上下刊)を年明けに一気に読んでしまう程嵌まってしまいました。
是非、読んでみて下さい。結構嵌まりますよ…(S.H)

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