『村野藤吾の建築–模型が語る豊饒な世界』

昨日、8月29日(土)にずっと行きそびれていた展示を見て来ました。
現在、目黒区美術館で開催されている『村野藤吾の建築展』です。

image

行くまでは、1時間もあれば見ることができると思っていました。
会場に到着し、まず1階の模型を見て2階へ行くとその展示のボリュームに驚きました。
美術館、教会・修道院、住宅、庁舎、百貨店、娯楽・集会施設、ホテル、オフィスビル、大学・研究所、交通施設、そして計画案と言うように用途別に会場構成されています。

image

image

image

写真撮影は、1階のみ許可されていましたので2階の写真はありませんが、京都工芸繊維大の学生さんがかなり苦労して作成したと思われる緻密な模型が、80点展示されていました。
その作品の幅の広さに驚きました。
現代建築から和風建築に至るまで、こんなにたくさんの作品を設計していたのかと、改めて知りました。
また、展示のパネル説明の中に、ウラジミール・タトリンの名前やロシア構成主義の記述を発見し、村野建築の新しい一面を今更ながら知ることになりました。
知っていたつもりで、装飾的な表現に代表される表面的な理解だったと感じました。
たいへん多様な造形力と独自の理論を展開した偉大な建築家です。
もうひとつ驚いたのは、60才を過ぎてからの作品の数がものすごく多いことです。
気が付いたら、すでに2時間半が経過していました。
まだまだ頑張らなければと思いながら会場を後にしました。(S.H)

Leave a Reply